2012年02月08日

病院でもらうかぜ薬

市販の総合感冒薬はかなりの種類ありますが、
病院で処方される総合感冒薬は
あまり種類がありません。

かぜの患者さんが来た時、
医師は、まず・・・、
抗生物質・抗ウイルス剤などが必要な病気
緊急性の高い病気、
が隠れていないかを診ています。
熱のせいや、お食事が取れなかったりで、体力が落ちていないか
(全身状態は良好か、なんて言いますが)
そんなところも診ています。

通常のウイルス性の上気道炎であれば、
2~3日で自然に治っていくはずです。
本来はお薬は不要です。
でも、患者さんが辛くてたまらない症状があれば、
それを和らげるための薬を処方します。

そんな時、総合感冒薬は、便利と言えば便利でしょうが、
いろいろな作用の薬が初めから含まれているので
不必要な成分まで飲んでもらうことになってしまいがちです。
鼻水・鼻詰まりがないのに抗ヒスタミン剤も入っていたりとか・・
してしまいます。

実は、病院で処方される総合感冒薬は
含まれている成分が市販のものに比べとてもシンプルです。

解熱剤と抗ヒスタミン剤に無水カフェイン位のものが
ほとんどです。
特に注目は、咳止め成分。
これは含まれません。
(抗ヒスタミン剤は上気道炎の咳に有効とする報告もありますが・・)
(はたまた、カフェインは喘息の症状を和らげるとされていますが・・・)

かぜで咳が出るという場合、
単に咳止めで咳さえ止めればよいとはなりません。
気管支炎の症状ではないか?
気管支喘息の症状ではないか?
といったチェックが必要で、
治療もそれに応じて変えなくてはいけません。
(長引く咳・・・の記事も見てみて下さい。)

実は、そんなことを考えながら、
主治医の先生は皆さんにかぜ薬を処方しているのです。
  


Posted by ママさんドクター  at 18:02Comments(0)とうきょうキッズメディカルスクール