2010年11月16日

血圧の正常値って?

血圧は高いと脳卒中のリスクが高まります.

高血圧と心臓病の間にも,
脳卒中ほどではありませんが,相関があります.
男性では収縮期血圧が10mmHg上がると
狭心症・心筋梗塞のリスクが15%上昇するという報告されています.

では,血圧の正常値っていくつなのでしょう?

血圧がとんでもなく上昇して(たいてい180/120 mmHg以上)
脳や心臓などに急激に障害が生じるような事態は
高血圧緊急症として治療の対象になるのはまちがいありません.

でも,大抵の高血圧は,自覚症状がなにもなくても,
上にあげたような脳・心臓あるいは腎臓などの病気のリスクを下げるため
治療の対象になるのです.
となると,いくつからを高血圧とするか?
これはいろいろな研究をもとに人為的に決めざるを得ません.

これまで何度か高血圧のガイドラインの改訂がなされていますが,
140/90 mmHg以上を高血圧とすることは
ほぼ共通です.

でもそれ以下の血圧なら正常なのでしょうか?
実は,血圧が110-115/70-75 mmHgより上がると,
心血管病のリスクが直線的に高まることが報告されています.

そこで,現在のガイドラインでは
至適血圧は 120/80 mmHgより低いこと
正常血圧は 130/85 mmHgより低いこと
130-139/85-89 mmHgの人は 正常高値血圧となります.

ややこしいですね.

でも,血圧って,サイレントキラーといわれる通り
いろいろな病気と関連していることがわかっています.
正しく血圧を知って健康な生活を送りたいですね.




  


Posted by ママさんドクター  at 09:24Comments(0)医療お役立ち情報