2012年04月12日

マクロライド療法

副鼻腔気管支症候群の治療で出てきた
マクロライド系抗菌剤にふくまれるお薬には

エリスロマイシン
クラリスロマイシン
ロキシスロマイシン
アジスロマイシン

などがあります.

エリスロマイシンが発見されたのが1952年.
それ以来,肺炎などの治療に使われてきました.

ところが,1982年,マクロライド系抗菌剤の少量長期療法が,
びまん性汎細気管支炎という病気に,
効果があることが報告されました.

気管支は体の中でどんどん枝分かれして細くなり,
肺胞という小さな袋につながっています.
この肺胞につながる手前の気管支を
呼吸細気管支といいますが,
ここに慢性の炎症が起こるのが
びまん性汎細気管支炎という病気です.

咳・痰が続くうち呼吸困難をきたし,
昔は命に関わることも多かった病気です.

これが,マクロライドを少量長期服用することで
良くなることがあることがわかってきたのです.

この作用はマクロライド系薬剤が本来もっている
直接細菌を退治する抗菌活性によるものではないらしいと言われています.  


Posted by ママさんドクター  at 16:46Comments(0)医療お役立ち情報