2013年10月16日

H7N9鳥インフルエンザ

上海周辺で約半年ぶりにH7N9型鳥インフルエンザウイルス感染者が
確認されたと発表されました.

H7N9鳥インフルエンザは,中国で130人以上が発症し
40人以上の死亡者がでたもので,
生存者もほとんどが重症であったといわれています.

生きた鳥を売買するライブ・バード・マーケットの閉鎖後,
患者数は減少したことから,
トリからひとへの感染が示唆されています.

患者の発生はいったん落ち着いていましたが,
秋から冬にかけて再びの流行が予測されており,
気になるところです.

パンデミックをおこす危険性も指摘されていて,
日本感染症学会では,
5月の時点で
鳥インフルエンザウイルス(H7N9)への対応(暫定)
を公表しています.

これまで問題になってきた高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1)は
鳥に感染した場合,ほぼ全例が発症します.
ある意味,病鳥を見つけた場合,その周辺の鳥を全て屠畜することで感染の拡大を
防ぐことが出来るわけです.
一方,H7N9の場合は,H5N1に比べ病原性がはるかに低く,
健康な鳥からもウイルスが見つかることがあります.
つまり,封じ込めは,極めて難しいということなのです.  


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2013年10月15日

免疫に関する誤解

医学・医療に関する誤った思い込み・・・
そうしたものを少しでも減らすことが出来たら,
というのが,キッズメディカルスクールをはじめた大きな動機の一つです.

今月のテーマは感染症と免疫ですが,
このテーマにちなんだ多くの人の誤解と言えば・・・,

・風邪には抗生剤が効く.
・免疫の力は強ければ強いほど良い.

こんなところが2大トピックスでしょうか.

ウイルスには抗生剤は効きません,
と言う話は以前に書きましたね.

さて,免疫の力は,強ければ強いほど良いのでしょうか?
もともと,免疫とは疫病を免れる力,と考えられていましたので,
そうした力は強いほど良いのかもしれません.

でも,今では,免疫では自分でない物を見分けて,取り除く力,と
考えられています.

うっかり,まちがえて自分自身の体を免疫の力が攻撃してしまうことで
おこってしまう病気もあります.
また,本来の目的通り,病原体などを排除するために働きはじめた免疫が,
度をこして働きすぎて,自分の体に害を及ぼすこともあるのです.
アレルギーもまた,免疫の働きの一面を見たものです.

こうして見てみると,免疫力は強ければ強いほど良いというのではなく,
バランスが取れていることが大切ということのようです.
そしてこのバランスというのは,残念ですが,
食べ物や薬などで簡単に整えられるといった単純な物ではないのです.


  


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2013年10月12日

10月のキッズメディカルスクールのテーマは感染症と免疫

今月のキッズメディカルのテーマは
感染症と免疫です.

東京はこのところ暑いくらいの陽気が続いていますが,
寒くなってくると,インフルエンザをはじめとする
様々な感染症の話題が多く聞かれるようになってきます.

インフルエンザに関しては
2009年のインフルエンザA(H1N1)pdm2009の流行はおちついたものの,
今年の春には中国で
鳥インフルエンザH7N9型ウイルスのヒト感染例が相次いで確認されたことなど,
あらたな気がかりも生じています.

まずは,手洗い・うがい・予防接種と,
基本的なところからキチンと押さえておきましょう.  


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2013年02月23日

食物依存性運動誘発アレルギー

おとなの食物アレルギーでは
食物依存性運動誘発アレルギーの形をとることがあります.

こどものアレルギーでは
ある食品にアレルギーが成立すると
(感作されると)
同じ食品を取るたびにほぼいつも症状が出ます.

ところが,この食物依存性運動誘発アレルギーでは
原因の食品を食べてもいつも症状が出るとは限りません.

食後,2時間以内に運動などを行うと
じんましん,場合によってはアナフィラキシー症状を起こします.

10代・30代に発症のピークがあります.  


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2013年02月21日

OAS

OAS 口腔アレルギー症候群は
学童期以降に発症することが多く
20~30歳代にピークがあります.

子供は,OASの症状を単にキライと表現することがあるようで,
注意が必要です.

治療には
原因の食品だけでなく,
交差抗原性のある食物や花粉もはっきりさせておく必要があります.

この時期ですとスギだけでなく,
ハンノキの花粉も飛び始めます.
ハンノキでは
リンゴ・モモ・サクランボ・イチゴなどバラ科の果物
マタタビ科のキウイ
大豆などでも交差反応が知られています.  


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2013年02月19日

果物を食べるとイガイガする人・・

口から喉にかけての粘膜におこる即時型アレルギーが
前回お話しした口腔アレルギー症候群(OAS)です.

多くは花粉症に合併しておこる
果物や野菜のOASです.

特定の果物や野菜を食べた数分後に
唇・口・のどなどに
イガイガ感やかゆみ,腫れなどのアレルギー症状が起こります.

アレルギーが成立するきっかけとなる抗原(感作抗原かんさこうげん)は
多くの場合花粉です.
花粉で感作された口の粘膜に,
花粉と共通の抗原性を持つ植物性の食品が触れて症状が起こります.
この抗原は植物が共通して持つタンパク質ですが,
多くは消化酵素の働きで簡単に分解されるので,
アレルギーの症状は口腔に限られるのです.
花粉ー食物アレルギー症候群と呼ばれることもあります.

食品を加熱すれば大丈夫という場合も多いですが,
中には重症のアナフィラキシーを起こす例もありますから,
注意が必要です.
  


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2013年02月12日

アレルゲン

花粉症のお話をしてきましたが,
今回は,季節毎に異なるアレルゲンのお話をしましょう.

アレルギー性の病気には,
アレルギー性鼻炎・喘息・アトピー性皮膚炎などなどいろいろあります.

いずれもアレルギーの原因となる物質(抗原)が
患者さんの持つ抗体と反応して症状を引き起こします.

このアレルギーの原因となる抗原のことをアレルゲンと呼びます.

食物アレルギーは食餌性のアレルゲンによるもの.
一方,アレルギー性鼻炎などは吸入性のアレルゲンが問題となります.
吸入性のアレルゲンでは,同時にアレルゲンにさらされる目の症状,
つまり,アレルギー性結膜炎などを起こしてくることが
多くなります.

一年中症状が持続するような場合,
吸入アレルゲンは,ハウスダスト・カビなどが代表的.

一方,症状が季節によって変化するなら花粉の影響が疑われます.

春の花粉は,もっとも有名なスギ・ヒノキをはじめ,
樹木の花粉が中心です.
夏の花粉は,草・・・カモガヤなどのイネ科植物.
秋の花粉は,雑草・・・ヨモギ・ブタクサなどのキク科植物
が代表的です.  


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2013年02月08日

花粉飛散量予測

スギ・ヒノキ花粉の飛散量は前年の夏の
気温・日照時間・降水量に影響されます.

猛暑の夏のあとは花粉を飛ばす雄花の花芽が多くなるというわけです.

また,樹勢の関係で,大飛散年の翌年は花芽が少なくなる.
逆に,少量飛散年の翌年は花芽が多くなる.
といった傾向があります.

さらに,スギの雄花は前年の7月から10月にかけて形成され,
11月頃には黄色みを帯びて緑の葉と区別しやすくなるので,
この花芽の状況を調べて,
各地で,花粉の飛散量の予測がたてられます.

2011年の超大量飛散の反動で
2012年は飛散量が例年を下回った地域が多かったですが,
今年は一転,関東などで飛散量が多くなりそうです.
要注意!  


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2013年02月07日

花粉症

この時期になると気になり出すのが・・・・
花粉.

東京都健康安全研究センターによると
1月31日時点の東京都のスギ花粉飛散開始日の予測は
2月12日から14日頃とのことです.
あと1週間足らず・・・.
天候によっては,これ以前に少量の花粉が飛びだす地域もあります.

2011年の超大量飛散の反動から,
昨年2012年は全国的に例年の飛散量を下回る地域が多かったのですが,
今年2013年は夏の猛暑の影響で,
かなりの飛散量になりそうです・・・.
  
タグ :花粉症スギ


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2013年01月18日

今年もよろしくお願い致します

年末年始と慌ただしく,ブログの更新が疎かになってしまいました.
今年もどうぞよろしくお願いします.

さて,早速ですが,
いよいよ都内のインフルエンザ流行が注意報レベルとなりました.
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2013/01/20n1h200.htm

これから,1月末から2月にかけてが例年,流行のピークとなります.
中学受験生の皆さんには,心配な季節だと思います.
予防接種はもうお済ませでしょうから,
あとは,手洗いうがい,
お部屋の加湿・・・,
そして,疲労をためないように注意して,
ベストの体調で受験日を迎えてください.  


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2012年05月14日

わかりにくい病院のことば

何の分野でもそうでしょうが,
医療の分野にも一般の方にはわかりにくい専門の用語があります.

医療の世界では,一般に使われるのとは違う意味で,
同じ言葉が使われていることもよくあります.

4月のキッズメディカルスクールの授業は血液がテーマでしたが,
ショックという言葉について少し解説しました.

普通,ショックと言えば,
何か精神的な打撃とか,急な衝撃・・・
といった意味で使われることが多いですよね.
だから「出血性ショックで亡くなった」・・・
などと聞くと,
大変な出血で精神的にダメージを受けてしまって,
それが命にかかわってしまったのかしら・・と思いがちです.

でも,医学用語のショックとは,
全身の血液の循環が悪くなり,
臓器の機能が低下してしまうような状態を言います.

普通,ショックという場合とは全然違った意味ですよね.  


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2012年04月12日

マクロライド療法

副鼻腔気管支症候群の治療で出てきた
マクロライド系抗菌剤にふくまれるお薬には

エリスロマイシン
クラリスロマイシン
ロキシスロマイシン
アジスロマイシン

などがあります.

エリスロマイシンが発見されたのが1952年.
それ以来,肺炎などの治療に使われてきました.

ところが,1982年,マクロライド系抗菌剤の少量長期療法が,
びまん性汎細気管支炎という病気に,
効果があることが報告されました.

気管支は体の中でどんどん枝分かれして細くなり,
肺胞という小さな袋につながっています.
この肺胞につながる手前の気管支を
呼吸細気管支といいますが,
ここに慢性の炎症が起こるのが
びまん性汎細気管支炎という病気です.

咳・痰が続くうち呼吸困難をきたし,
昔は命に関わることも多かった病気です.

これが,マクロライドを少量長期服用することで
良くなることがあることがわかってきたのです.

この作用はマクロライド系薬剤が本来もっている
直接細菌を退治する抗菌活性によるものではないらしいと言われています.  


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2012年04月11日

副鼻腔気管支症候群の治療

副鼻腔気管支症候群の治療には
マクロライド系抗菌剤が使われます.

診断基準にも
マクロライド系抗菌薬や去痰薬が有効
とあったとおり,
少なめのマクロライドを2~12週間使用することで
症状が改善します.

副鼻腔気管支症候群は
空気の通り道(気道)の抵抗力が
何らかの理由で傷害されているためにおこるとされています.

ですから,マクロライドは細菌をやっつけるというよりは,
気道の防御に関わる粘液や気管支上皮細胞の表面の線毛の働きに作用したりして
効果をあらわしていると考えられています.
  


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2012年04月10日

後鼻漏って?

副鼻腔気管支症候群で
副鼻腔炎の症状として書いた後鼻漏って
聞いたことのある方,あまりいないですよね.

鼻水が前に(鼻の穴の方に)ではなく,
奥に(のどの方に)落ちてくる症状です.
副鼻腔炎に限らず,その他の鼻汁の多くなる病気でも見られます.
今の時期だと,アレルギー性鼻炎も多いですね.

後鼻漏のある患者さんは,痰がからみます・・・と
訴える事が多いようですが,
痰(喀痰)は気管・気管支・肺から
咳と共に出てくる分泌物です.

後鼻漏があるだけでも,
それが喉頭や気管支の咳受容体を刺激して,
慢性の咳の原因になります.
後鼻漏症候群といわれています.

かぜが長引いて,
痰のからんだ咳が続く・・・
胸部レントゲン検査も痰の検査も異常なしと言われたのに・・・
といった方の中に
後鼻漏が原因という場合がかなりあるのです.  


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2012年04月09日

長引く咳・・Part5 副鼻腔気管支症候群

副鼻腔気管支症候群の話を続けましょう・・・

簡便な診断基準では
1.呼吸困難発作を伴わない咳が8(3)週間以上
2.副鼻腔炎の所見
3.マクロライド系抗菌薬や去痰薬が有効
の3つを全て満たせば副鼻腔気管支症候群と診断されます.

副鼻腔炎は
自覚症状としては
後鼻漏・鼻汁・咳払いなどが見られます.
診察を受ければ,喉の奥に鼻から落ちてきた分泌物が見られたり,
粘膜の変化が観察されます.
また副鼻腔単純X線写真や副鼻腔CT検査などの画像検査も
診断に用いられます.
  


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2012年04月07日

長引く咳・・part4かな? 今回は副鼻腔気管支症候群

久しぶりに咳のお話・・・

俗に咳が長引く・・・
と言いますが,

正式には
3週間以内の咳は急性

3週間以上続く咳で,
レントゲン検査などの検査や診察で異常が認められない場合を
遷延性咳嗽(がいそう)
と,呼びます.

さらに8週間以上続く場合は慢性咳嗽
です.

前に咳喘息を中心にお話をしましたので,
今日は副鼻腔気管支症候群について・・・
です.

痰のからむ咳(湿性咳嗽)が長引く場合,
特に疑われます.

副鼻腔炎や慢性気管支炎といった病名は
どこかで聞いたことがあると思います.
ざっくり言えばその両方が合わさったような状態と思ってもらえれば
良いかもしれません.
  


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2012年02月29日

おなかの風邪

かぜのお話の続きで,
おなかの風邪について,お話ししましょう.

病院で時々言われますよね,
おなかの風邪,
って.

正式の病名でいうとしたら,
ウイルス性急性胃腸炎
です.

原因になるウイルスは
ノロウイルス・ロタウイルス・アデノウイルス・・・
など.

特に冬場はノロウイルス・ロタウイルスの流行時期です.

ほとんどの場合,自然に回復するのですが,
症状の重い場合は
脱水に対する水分・電解質・糖分などの補給や
下痢止め・吐き気止めが処方されます.

ただ,いわゆるふつうの風邪同様,
臨床の現場で,何のウイルスが原因か明らかになることは
ほとんどありません.
ですから,一見軽いウイルス性の胃腸炎のようにみえるものの中に
細菌性腸炎や,感染以外の原因などが
含まれていないかの注意が必要になってきます.

他の病気と同じく,長引いたり症状がひどくなったりした時には
再度,受診してみることが大切ですね.  


Posted by ママさんドクター  at 15:03Comments(0)医療お役立ち情報

2012年02月10日

かぜの予防

かぜの予防というと

手洗い、
うがい、
マスク、
はたまたビタミンCなど
いろいろ言われてはいますが、

かぜ予防に明らかに効果的!!
というエビデンスが得られたものは実はほとんどありません。

でも、手洗いは、かぜはともかくとしても、
感染症全般を予防する効果は報告されているようですから、
習慣づけておくほうがよいですね。
インフルエンザは飛沫感染が主体ですが、
ライノウイルスなどのかぜのウイルスは、
接触感染が中心とされています。
患者さんが自分の鼻や口を触れた手で周りを触り、
周囲の人がまたそこを触れた手で
自分の鼻・口・目などを触れて感染がひろがってしまうわけです。
そう考えると理論的にも手洗いは効果的と言えます。

うがいは、水で一日3回うがいをすると
かぜが予防できたとする報告があります。
でも、ヨード液を用いたうがいでは効果がなかったとされています。
ヨード以外のうがい液でも同様のようです。
うがいをするなら、水で良いので、
一日に何度か行ったほうがよいのでしょう。  


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2012年02月02日

かぜの原因は

かぜは、おもにウイルスなどの感染による
上気道の炎症だと書きました。

おもにウイルス、
と書いた通り、
ウイルス以外の病原体が原因のこともありますし、
ウイルスが原因としても、
かなりいろいろなウイルスが原因となることが
知られています。

だから、かぜの原因は一つではありません。
原因はさまざまでも、似たような症状をおこす病気を
ひっくるめてかぜと言っているわけです。
このような病気を症候群、といいます。
かぜは、かぜ症候群なわけです。

(後天性免疫不全症候群(AIDS)などのように、
原因がわかった後も、症候群とそのまま呼ばれ続けている病気も
ありますが・・・)

たとえば、鼻かぜの原因となる代表的なウイルスに
ライノウイルス
があります。
ライノウイルスを特定する方法もあるにはあるのですが、
自然に治ってしまうことがほとんどのため、
そのような検査をわざわざ行うことは通常ないわけです。

でも、一部のかぜのウイルスは特徴的な症状を示すことがあります。
アデノウイルスによるプール熱(咽頭結膜炎)や
インフルエンザも
かつてはかぜ症候群のひとつのタイプと分類されたりもしていました。
むかし大流行したインフルエンザはスペイン風邪とかアジア風邪と
言われていましたね。
でも今では、診察室で手軽に行える検査法も普及し、
インフルエンザなどでは治療法まではっきりしてきたので、
分けて考えられるようになってきました。

ウイルス以外では、
マイコプラズマ肺炎のお話を前に書きましたが、
マイコプラズマやクラミジア感染症も
軽ければ必ずしも肺炎ではなく、
ちょっと咳がひどい上気道炎
といった症状を示すことがあります。

  


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2012年01月31日

かぜは万病のもと

インフルエンザについては,他でも
多く書かれていますので,
しばらく,かぜのお話をしたいと思います.

かぜって何でしょう?
みなさん,何となくこれまでの経験から,
あ,かぜっぽい・・と
思ったりしているわけですが,
改めて,「かぜとは?」と聞かれたら何とお答えになりますか?

西洋医学では,
かぜは,ウイルスなどの感染による上気道の炎症性の病気
とされています.
上気道とは,
空気の通り道(気道)の上の方,
つまり,鼻・のどなどのことですね.

そのあたりの炎症によって,
のどの痛み・鼻水・鼻づまり・せき
などの局所症状が出ます.
(医学用語で言うと,咽頭痛・鼻汁・鼻閉・咳嗽(がいそう)
がいそうは,変換苦労しますね.
夏目漱石とはヘンが違いますね)

と,それは,脱線で,
そのほか,熱・だるさ・少し頭が痛くなったりといった全身症状もでます.
(これも医学用語で書くと,発熱・全身倦怠感・頭痛です.)

というわけで,
熱が出ただけで,
「かぜだから,かぜ薬下さい.」
では,いけないわけです.
熱の出る病気は,他にもごまんとありますね.

のどが痛くなって,熱の出る病気だっていろいろありますよ.

かぜは万病のもと,
という言葉にはいろいろな意味が含まれているのですが,
つい,かぜと思ってしまいがちな発熱などのありふれた症状が,
実はいろいろな病気であったりする可能性があるという
意味もあるのでしょう.  


Posted by ママさんドクター  at 11:36Comments(0)医療お役立ち情報